平成のウルトラマン

萩 原  能 久

 ウルトラマンが好きだった。好きだからこそ、マンネリ化と評することすら好意的すぎるシリーズの低劣化にはがまんができなかった。いつしか見る気も失せ、私の屈折したウルトラマンへの愛はウルトラマン批判の書物、『ウルトラマン研究序説』を執筆するというかたちをとることになってしまった。

 だから華々しく復活した平成のウルトラマン三部作、ティガ、ダイナ、ガイアに関しても、期待などしていなかったのだが、わが家の子どもたちにねだられてたまたま再会したウルトラマンたちは素敵に変身していた。

 特撮技術の向上もさることながら、何よりも大人の鑑賞に耐えるストーリーが良い。子ども向け番組は、幼稚な内容で十分だというのは勘違いも甚だしい。

 すべての人間自身の中に潜む「光」と「闇」を描きつつ、「人は誰でも光(ウルトラマン)になれる」というコンセプト変更は出色である。ウルトラマンはもう正義の宇宙人ではない。ぼくらのヒーローなのだ。



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